本日私が装丁を手がけた太宰治『斜陽』が発売されました。
2014/08/29
2014/08/22
ITmedia名作文庫 小川未明『赤い蝋燭と人魚』/装丁:岡田尚子
岡田尚子さんは縁縁で紹介してもらったアーティストさん。
話をしに行ったときに絵を見せてもらって、童話にぴったりだなと思って声をかけさせてもらいました。
快く引き受けてくれて本当に感謝しています。
幻想的な、実世界とは別の世界がどこかにあるような錯覚を覚えるような、素敵な魅力を持った絵を描くアーティストさんです。
岡田尚子オフィシャルサイト → http://paquepapi.peewee.jp/
赤い蝋燭と人魚
「日本のアンデルセン」、「児童文学の父」と呼ばれた小川未明(1882-1961)の『赤い蝋燭と人魚』(1921)。ITmedia 名作文庫では天佑社の初刊復刻版を底本に、明らかな誤植を訂正するとともに、常用外漢字にはルビを振り、現代仮名遣いに改めました。「赤い蝋燭と人魚」のほか、「王様の感心された話」「善いことをした喜び」「殿様の茶碗」「時計のない村」「世界一の幸福者」「角笛吹く子」「赤い手袋」「春が来る前」「少年と老人」「ある時の兄と弟」「青い着物をきた子供」「強い大将の話」「金の魚」「町のお姫様」「暑くも寒くもない国」「太陽と蛙」「鍬の怒った話」の全18編です。(近日刊行予定)
2014/08/21
ITmedia名作文庫『明治大正の文学者』中村武羅夫 連載開始しました
私が装丁を担当した中村武羅夫の『明治大正の文学者』の連載が始まりました。
中村さんからみた作家たちがたくさん出て来ます。
知らなかった作家を知ることができたり、作家の一面や当時の様子などがわかる、とても興味深い本です。
この機会にぜひぜひ読んでみてください。
「新潮」の訪問記者を振り出しに、終戦直前まで編集者・小説家として活躍した中村武羅夫が追想する「日本近代文学史」。1942~43年の間、「新潮」に連載された「明治大正の文学者たち」を元に、『明治大正の文学者』の題名で1949年留女書房から刊行されました。ITmedia 名作文庫では、留女書房版を底本に、現代仮名遣いへ改めるとともに、常用外漢字にはルビを振り、読みやすくしました。(近日刊行予定)
2014/08/07
画家の別所洋輝さん
ITmedia名作文庫にて原爆小説の傑作小説、原民喜『夏の花』と大田洋子『屍の街』が連載開始しました。
このふたつの装丁をお願いしたのは画家の別所洋輝さん。
とっても素晴しい画家さんで、私がどうしても別所さんの作品をITmedia名作文庫に載せたくて、ぜひにとお願いして描いてもらいました。
できあがってきた作品を見たときにあまりの素晴しさにぞくぞくしました。
装丁買いしたくなるような絵です。読んでみたいと思わせる装丁です。
お願いしてよかったなぁとしみじみ思いました。そして、引き受けてくれて本当に良かったなぁとつくづく思いました。
連載は無料で読むことができます。
この時期だからこその原爆小説をぜひぜひ読んでみてください。
別所洋輝さんオフシャルサイト→ http://hiroakibessho.jimdo.com/
『夏の花』
原爆文学の傑作と賞賛されてきた表題作は、疎開先の広島で被爆した原民喜が1945年に執筆を始めた作品です。当初「原子爆弾」という題名でしたが、GHQの検閲を考慮して被害状況の描写を削除するとともに、題名を「夏の花」に改め、1947年の三田文学に掲載されました。「夏の花」は「廃墟から」と「壊滅の序曲」を合わせた三部作です。この三部作に関係する「小さな村」、「昔の店」、「氷花」等を収録した単行本の『夏の花』は、1949年、能楽書林から刊行されました。ITmedia 名作文庫では無削除版が掲載されている芳賀書店版『原民喜全集』を底本に、能楽書林版『夏の花』に添ったかたちで電子復刊します。(準備中)
『屍の街』
戦前は少女小説家としても知られていた大田洋子が、広島原爆被曝の体験直後から書き綴った「屍の街」。1948年、中央公論社から発売されるが、GHQの検閲を考慮した「自発的な」削除版でした。著者は無削除版を1950年に冬芽書房から発行。ITmedia 名作文庫ではこの冬芽書房版を元に電子復刊します。巻頭には、同じく原爆をテーマにした作家、原民喜の解説を掲載。「(冬芽書房版の)序」「いまだ癒えぬ傷あと」「屍の街」「一九四五年の夏」「原子爆弾抄」を収録します。著者には放射線後遺症への不安をテーマにした「半人間」等の著作もあり、こちらも刊行を予定しています。(準備中)
戦前は少女小説家としても知られていた大田洋子が、広島原爆被曝の体験直後から書き綴った「屍の街」。1948年、中央公論社から発売されるが、GHQの検閲を考慮した「自発的な」削除版でした。著者は無削除版を1950年に冬芽書房から発行。ITmedia 名作文庫ではこの冬芽書房版を元に電子復刊します。巻頭には、同じく原爆をテーマにした作家、原民喜の解説を掲載。「(冬芽書房版の)序」「いまだ癒えぬ傷あと」「屍の街」「一九四五年の夏」「原子爆弾抄」を収録します。著者には放射線後遺症への不安をテーマにした「半人間」等の著作もあり、こちらも刊行を予定しています。(準備中)
2014/08/06
ITmedia名作文庫 岡本かの子『鶴は病みき』/装丁:ながやいつき
装丁画を描いてくれるアーティストさんを探す任務も請け負っている私。
先ず真っ先に声をかけたのは、縁縁つながりのイラストレーターながやいつきくん。
先ず真っ先に声をかけたのは、縁縁つながりのイラストレーターながやいつきくん。
レトロな絵とレトロ好きの彼にぴったりだと思って。
そうしたらなんと実はいつきくんは文学青年で、とっても本好きでした。知らなかった!知っていたら縁縁でも本の話ができたのに!
いつきくんには岡本かの子を担当してもらうことになりました。
第1弾は『鶴は病みき』です。芥川龍之介がモデルのお話。
出来上がった作品がまぁなんて素敵なんでしょう!!
やっぱりいつきくんにお願いして良かったな〜。
実はいつきくんにはもうひとり別の作家さんも担当してもらう予定でいます。誰を担当するのかはまだ内緒です。今後を楽しみにしてください!
ながやいつきオフィシャルサイト→ http://bobs.ciao.jp/
内表紙はまた別の絵で、そっちも素敵なんですよ。 |
『鶴は病みき』
歌人として有名だった岡本かの子の最初の小説集『鶴は病みき』(1936)の電子復刊です。かの子本人による挿絵2点を含みます。表題作のほか、「渾沌未満」「敵(戯曲)」「豆腐買い」等、9編の短編を収録。信正社による初刊本を底本とし、伏せ字は冬樹社版の「岡本かの子全集」を参照して補いました。2010年の常用漢字改定に照らし合わせ現代仮名遣いへ改めるとともに、常用外漢字にはルビを振り、読みやすくしています。歌集、随筆集、仏教説話集等も含む著書紹介を巻末につけています。(刊行予定)
http://classics.itmedia.co.jp/okamotokanoko/
2014/08/05
銅版画家の小川友美さん
ITmedia名作文庫で現在連載中の芥川龍之介『支那游記』と正宗白鳥『文壇五十年』の装丁をお願いしたのは銅版画家の小川友美さん。
何年か前に「きそがわ日和」というイベントで初めてお会いして、独自の世界を持った、センスのいい、しっかりした人、という印象の小川さん。
そんな小川さんなので、装丁が難しい作家をお願いしちゃいました。
『支那游記』
芥川龍之介は、1921年3月から7月までの4ヶ月間、大阪毎日新聞社の海外視察員として中国を訪れ各地を訪問しました。帰国後、大阪毎日新聞に掲載された紀行文等を中心にまとめられたのが『支那遊記(しなゆうき)』(改造社、1925)です。この旅行後、芥川の心身の衰えが始まります。いったい、芥川は中国で何を見たのでしょうか? 『支那遊記』は「上海遊記」「江南游記」「長江游記」「北京日記抄」「雑信一束」で構成されています。改造社版の底本は全文振り仮名の付いた「総ルビ」ですが、ITmedia 名作文庫では常用外漢字など、読みづらい文字に振られた一部のルビ以外は省略するとともに、新聞連載時のイメージで、毎日一編ずつ掲載していきます。(電子書籍は近日刊行予定)
『文壇五十年』
明治末期から1962年に亡くなる直前まで、小説、戯曲、評論分野の第一線で活躍した正宗白鳥による文壇回顧録です。白鳥は読売新聞の芸術担当記者としても自然主義を盛り上げた一人。美術、文学、演劇に造詣が深く、本書では、岡倉天心、夏目漱石、森鴎外、左団次、永井荷風、幸徳秋水と大逆事件の影響、第二次大戦中の言論統制の実態等々、50年分のトピックが語られます。「本当の事」を書いてきた白鳥ですが、ここでは「底抜けの本当の事なんか書かぬように筆を謹むべきであろうか」と序文にあります。ITmedia 名作文庫では、1954年に河出書房から発行された単行本を底本としました。なお底本には写真が多用されていますが割愛しました。(近日刊行予定)
http://classics.itmedia.co.jp/masamunehakucho/
2014/08/02
iBooks『パンドラの匣』
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