2012/06/03

ひとりごと。メモ



帰国してから、描きたいものがどれもシンプルなもの線や色によって区分されているだけのものばかりだったので、どうしてそういうものばかりを描きたくなっているのか考えてみた。
そして出た答えが「スペインはシンプルな国だったから」。
主にデザインや建築についてということだけれど、食べるものも塩胡椒にワインビネガーやレモンとオリーブオイルというシンプルな味付けのものが美味しいから食についてもシンプルは当て嵌まるかも知れない。

行ってみるまではもっとごちゃごちゃとしたデザインをイメージしていた。
ガウディについてもガウディが生きているうちに完成させた部分のサグラダファミリアのイメージしかなかった。
ところが行ってみて感じたのは、現代的なシンプルさの方が強いということだった。
洗練されていてスタイリッシュ。装飾過多な印象は全くない。
曲線は本来あるべき姿としてのシンプルさを持った美しさがあった。
ピカソにしてもミロにしても建築や彫刻にしても最終的にシンプルに行き着いている。
しかし、形はシンプルなのにマチエールには凝っている。シンプルな線を素材の質感や色によって際立たせている。
こういうことは行ってみないと分からなかったことだから、本当にスペインには行って良かったと思う。