2011/08/22

長野の小布施


洲之内徹の気まぐれ美術館を読んでいると、長野とか新潟とかがよく出てくる。
私も長野にはよく行くので、知っている地名が出るとなんとなく親近感を持つ。
横井弘三の絵が水内小学校にあるとか、湯田中温泉や山田温泉とか、割とうちの山小屋から近いところにあるらしい(行ったことはないけど.....)。

毎年夏にうちの山小屋のある地区で花火大会が行なわれる。湖上の水上花火があったり、大自然の広い空から降ってくる花火はここならではなので、できるだけ観に行くことにしている。
生憎の天気で最初は霧に隠れてまったく見えなかったので、諦めて温泉に入って帰ろうと温泉に入っていたら徐々に霧が晴れて、なんと露天風呂から花火を見るという贅沢なシチュエーションに恵まれた。

帰りに小布施へ寄ってもらった。
洲之内さんの本の中にしょっちゅう登場する「小布施の桜井さん」。
本の中で何度も見ているうちに、気になってしょうがなくなってしまったのだ。

小布施へは何度も行ってるくせに実は桜井甘精堂は入ったことがなかった。
小布施は桜井甘精堂と小布施堂と竹風堂の3つのグループの豪商で成り立っている。
うちはいつも、栗関係は竹風堂、食事とお酒は小布施堂系列、と、何故か桜井甘精堂だけノーケアだった。
だから今回はお土産を桜井甘精堂で買おうと思いお店に行ってみると、店内にはギャラリーが併設されているし、
別に栗の木美術館というものも設けられてあった。
20年くらい前から来ているのにこれまで知らなかったことにびっくりだ。

栗の木美術館には洲之内徹の写真が掛けられてあった。
愛読している本に登場する画家の作品ばかりだったから、私はテンションが上がりまくりだった。
わぁ、松田正平さんだ! あ!コモちゃんだ! 原さんもある! こっちは古賀春江だ! 寺田政明さんも! と。
そんなわけで、桜井さんのコレクションは洲之内さんの影響をかなり受けていると思う。
好きな画風というか絵の感じというのが洲之内さんに似ている。
お店の中のギャラリーで紹介されている新しい画家さんもどことなくそんな感じがした。



生憎の雨でも、やっぱり山の中は気持ちがいい。朝は鳥の鳴き声が聴こえた。

蝉の抜け殻

キツツキに穴だらけにされた木




桜井甘精堂の運営する栗の木美術館


庭の向こうに見えるのが栗の木美術館。
ぐるりと見渡したら終わりというくらいの小さな美術館。いい絵に囲まれて落ち着く空間だった。


桜井甘精堂で買った栗みつやら栗どらやきやら


小布施堂の栗をデザインした紋、かわいい

我が家がよく食事に行く蔵部という和食屋の旗の奥に見えるのが北斎美術館
蔵部は美味しくて雰囲気が良くてお薦めの食事処。
ごはんは釜炊きで注文を受けてから焚き始める


高井鴻山記念館


小布施の街の民家の庭は『入ってもいいですよ』という看板があれば勝手に入れる