2011/11/03

妹の写真



これは私がウェディングドレスを着た日の妹。
私と妹が小さい頃にお世話になったご近所さんの会心の一枚。
小田和正さんの「言葉にできない」が流れてきそう。





こちらは妹の結婚式の日に控え室で私が撮った一枚。
妹は私が撮ると表情がいい(と、自画自賛)。



2011/11/02

今週の切り花:ダイアモンドリリー





最近ずっと切り花の写真をUPしてませんでした。


今飾っているのは秋に咲く「ネリネ」という花の園芸品種「ダイアモンドリリー」。


発色の良いピンク色(こんな色の花があるなんて!と思わず買ってしまうくらい目立つ色で)、表面はキラキラとしたラメのような光沢があります。











2011/10/31

ドライフラワー





ドライフラワーでオブジェみたいなのを作って、玄関に飾ってみた。
秋冬らしくていい感じ。


ユーカリの葉はすごくいい匂いがする。アンティークの雑貨屋さんのような匂い。





2011/10/30

ウェディングドレスを着ました

10月22日にウェディングドレスを着て、友達のフォトグラファーのMaoriちゃんに写真を撮ってもらった。


やっぱりMaoriちゃんの写真は、普通の人が撮るのとは違う。
色みとか線とか、他の人の撮ったのと並べるとすごく違う。
お願いしてよかったなぁ。


その写真のいくつか ↓ 




























Maori  web site  www.maori-tone.com


2011/10/25

いしいしんじ『四とそれ以上の国』(文藝春秋)




この本のレビューで、ある人が
「『ポーの話』以降の模索の先の一冊、という気がする。(略)うーん、そっちにいくのか。」
と書いていた。私も同感。

私は『ポーの話』は好きだった。でもこの『四とそれ以上の国』は模索の一冊という感は否めない。
『ポーの話』では全体的にファンタジーと清廉さでまとまっていたのに対し、『四とそれ以上の国』は不思議設定の世界と現実感的な描写がちぐはぐな感じがした。
ファンタジーと清廉さを脱却しようとしているのが伝わる。より人間くささを出そうとしているのが伝わる。
だけど、それが、私としては私の好きないしいさんではなくて残念だった。読むのがしんどかった。

私はいしいさんの物語を読むとパウル・クレーの絵を思い浮かべてしまう。
美しい様々な色彩を感じるし、物事を形どおりに描かないという部分がそう感じさせるのかも知れない。
何が描かれているか見えるのではなく、感じる作品。

現代社会の細事による感情じゃなくて根本のところの感情がいしいさんの作品にはある。
現実社会で生きている私たちじゃなくてもっとずっと太古の人間の有様のような、そういう人間の本質の世界を感じる。しかも人間の善の部分。

この『四とそれ以上の国』はこれまでのいしいさんに人間の血なまぐさい部分を少し足したような作品だと思う。

『四とそれ以上の国』は『塩』『峠』『道』『渦』『藍』という5つの短篇から成る四国を舞台にした本。
短篇なんだけれど、四国という繋がりによって長編のような感じもする。
私はとくに『道』がしんどかった。

やっぱりいしいさんの作品なら『ぶらんこ乗り』『プラネタリウムのふたご』がいい。

安岡章太郎『ガラスの靴・悪い仲間』(講談社文芸文庫)



話の筋も表現も「うまいなぁ」と、思った。大衆万人向けだなぁとも思った。生活という現実そのものを感じた。
そして、そういうまるまる現実そのものみたいな小説って案外ないよなぁと思った。(ただ私がそういうジャンルの小説を読まないだけかも知れないけど。)

絵でも小説でも美しく描きたくなったり、想像的なモチーフを描きたくなったりしてしまうものだと思うのに、安岡さんの物語にはそれがない。ただ人間が生きている。リアルな人間の生活がありありと在る。

どの短篇の人間も、流れるまま、主張せず、待ち、決定的な場面を避ける。
現実を生きる人間というのは、日常というのは、案外そういうものであると思う。

私が好んで読む本はどちらかというと形而上学的なものが多いから、安岡さんが新しく感じた。
とくに『宿題』という男の子が主人公となる話は強烈だった。終わり方にゾゾゾとした。
『陰気な愉しみ』の筋も主人公の感覚もそう描くのかと感心した。

2011/10/14

野呂邦暢『草のつるぎ』(文春文庫)




思った以上にしんどかった。
読み始め、というか出だしは、すごく " お、いい感じの文章 " と思ったのだけど、読み進めていくうちに徐々にしんどくなっていった。
この作品は作者が自衛隊に入隊していたことがありその経験を物語にしたもので、夏の九州と冬の北海道を舞台とした2篇から成っている。
仲間や上司 ( ? ) が沢山出てくる。主人公の「ぼく」は、ただの東海ではなく東海二士であり、他にも一士、士長、二尉、二曹などなど様々な階級が出てくる。
当時の ( 昭和30年代の ) 自衛隊の様子や社会の様子はよくわかるし、風景描写も人物描写も綿密で詳細で素晴しい。
ただ、私にはそれがしんどかった。ちんぷんかんぷんとまでは言わないけれど、もっと主人公の行動や視点から感情が見えて欲しかった。もちろん主人公の心と風景ないし行動の描写がリンクする場面はたくさんあるし、ほとんどがそうなのだと言われればそうなのかも知れないけれど、それでもやっぱり私の内ではただの出来事の描写になってしまうところが多かった。
だから " つまんないなぁ " と思ってしまう時が何度もあって読み終えるのにだいぶ時間がかかってしまった。
おそらく、自衛隊のことを何にも知らない男性だけの共同生活と無縁な女性ということが大きく関係しているのだと思う。

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 【 初出一覧 】
  草のつるぎ 文學界 昭和48年 12月号
  砦の冬   文學界 昭和49年   3月号
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2011/09/30

丸谷才一『樹影譚』(文藝春秋)





わざと「云ふ」とか「しませう」とかいう旧仮名遣いにしているのが雰囲気を出していると思った。
それが無いときっと、アレ?と思ってしまうような気がする。
丸谷さんのつくり出したい世界は現代言葉ではちぐはぐになってしまう。

旧仮名遣いの言葉たちはレトロな雰囲気を醸し出して、さながら竹久夢二の絵のようだと思った。大正ロマン。
だから、登場する男の子も女の子も私の頭の中では夢二の絵のような顔と服装で、色彩も夢二の絵になっていた。

小説をつくるのがうまいなぁと思う。
『樹影譚』の終わりの2ページは、どうしてだかゾゾゾと鳥肌が立った。じわーっと怖い。闇が迫ってくる感じ。
『夢を買ひます』は、「ね、聞いて聞いて聞いて。」と女の子が喋る書き出しで、その女の子がずっと語っていく形をとるのだけど、話している部分と物語の部分の組み合わせの匙加減がうまい。
始終、うまいなぁ、というのに尽きた。

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【 初出一覧 】
鈍感な青年   文學界1986年 1月号
樹影譚     群像 1987年 4月号
夢を買ひます  新潮 1987年12月号
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2011/09/29

庄野潤三『プールサイド小景・静物』(新潮文庫)




村上春樹さんの『若い読者のための短編小説案内』という本に庄野潤三さんがあったので読んでみたいと思っていた。
そろそろ読む本が少なくなって来たなと思って(野見山暁治さんの『四百字のデッサン』と『うつろうかたち』はもったいないからまだ読まない)、近所の古本屋 " 赤い鰊 " に行ってみたら『プールサイド小景・静物』の文庫本があったので買った。
同じく『若い読者のための——』で取り上げられていた丸谷才一さんの『樹影譚』の単行本もあったので買った。


私は『舞踏』と『プールサイド小景』が良かった。
初めて庄野潤三さんを読んだのだけれど、60年前の川上弘美さん男バージョンだなぁと思った。

短編とかすごく短い文章を書くのがうまいところとか、
何でもない日常と何でもなくない出来事のバランスとか、
小物の出し方とか、
物語の終わり方(ついついもう少し書いてしまいたくなりそうなのにスパッと終わらせてしまうところ。「え? 先はないの?」と目をぱちくりしてしまう終わり方なところ)とか、
全体的に文章の作り方とか描写の仕方が似ているように感じた。

とはいえ、似ているのに心に届く感じは全然違う。それは現代のものと昔のものとの違い。
私は古い作品の方がしっくりくる。いいなぁと思うし好きなものが多い。

どうしてそうなのかは正確には分からないけど、古い作品の方が風景が美しく感じる。瑞々しい。空気も澄んでいてゆるりと柔らかい。静謐な美しさ。いい絵画みたいな雰囲気があると思う。
でも現代の作品は違う。どんな作品であれ空気に光化学スモッグが混じっているような感じがする。カサカサしたものを感じる。いいなと思ってもそれは映画だったりデザインの雰囲気になる。
私はそんな風に感じる(あくまでも私の感じ方として)。


2011/09/27

川上弘美『これでよろしくて?』『パスタマシーンの幽霊』





『これでよろしくて?』は婦人公論に掲載されていたらしい。
なるほど婦人公論的な、それ用の作品という感じ。ざーっとさらーっと読めてしまう。
妹が結婚を控えていて、色々と大変だったり不安だったりしているので、この本を貸してあげた。
たぶん今の妹には心強い一冊になるような気がする。妹は私と違ってちゃんと社会で生きていける堅実で頑張り屋な人だからこういう婦人公論的な作品は合うんじゃないかと姉が勝手に思っているだけだけど。

『パスタマシーンの幽霊』はクネルに掲載されていたらしい。
で、こちらもなるほどクウネル的な感じがする。
そして以前私が似ているようなと書いた『おめでとう』と『ざらざら』にも登場していた女性がまた出てくる。その子の話は2話あって前回からの続きになっている。
そういうところはおもしろいなと思う。それぞれのお話がそれぞれの人物の一部を切りとったものですよ、というアピールになる。そういうことで川上さんの文章の中の人間が生きてくる。それにやっぱり川上さんは短篇の方がいい。
とはいえ、これは少し物足りない感じがする(しかし逆にそれを軽い感じ、クウネル的と言ってしまえばそれまでなのだが)。初期作品の方が私はいいなと思う。

とりあえずここで川上さんは一段落。軽くて楽だったなぁ。
これに慣れると次からの読書がしんどうそう。