2010/07/30

ブックカバー


HPのトップに無料ダウンロードPDFのブックカバーを載せました。
PDFを印刷して、トンボで切り取ると、文庫本のブックカバーが出来ます。
毎月違う絵のブックカバーをUP。今月と来月は祭提灯。

http://sachiko-yagihashi.com

2010/07/28

『ミスター・ヴァーティゴ』ポール・オースター(新潮文庫/柴田元幸 訳)

 おとぎばなし。
 オースター自身が『ピノキオ』との類似を指摘している。そういうお話。だからあっという間に読めてしまう。

 オースターの作品は映画のように読めるエンターテインメント性に長けた作品ばかりだ。
今回の『ミスター・ヴァーティゴ』は中でも一番分かりやすい。難しいことがひとつもない、子供でも読める本だと思う(実際は子供にはショッキングな内容だけれど)。

 天と地という構造で作品は成り立っている。語り手の一生を通し、色々な様々な意味の天があり地が展開する。
 愛があり優しさがあり尊さががる。そういう本は読んでいて気持ちがいい。

家を買うということは

家を買うのはかなり精神的に参る。
今買おうとしている物件は悪いところならいくらだって挙げられる。
そんな物件なのに買っていいのか。
一目惚れしたら家じゃない買い物でもやっぱり欲しいという気持ちの方が強い。もちろん人にだって当て嵌まる。悪いところがあってもそれでも欲しいと思ってしまう。
でも家の場合、金額が如何せん高すぎるから困る。
30代後半の私と相方にとって35年ローンはキツい。しかも変動金利ですらギリギリ。私が働くにしても金利が5%とかになったら絶対破綻。普通のマンションなら売ってローンをチャラにできるかもしれないけど、買おうとしている物件は資産価値がまるでないからそれも無理。
1階と地下のメゾネットだから湿気はあるし、キッチンは狭いし、虫は来るし、デザイン重視だからありえない構造と間取りだし。
元々賃貸用だからエントランスはないし、外観で言ったらちゃっちいしコーポって感じ。どう考えてもこの金額には見合わない。
それなのに買おうと思う私。やめるという判断を下せない私。
あー、もうぐったりだ。

2010/07/26

地下住戸についてのご意見お聞かせください

地下メゾの住戸を購入しようか迷っている。
本の傷みとか布団の濡れ具合とか壁や諸々のカビとか、どうなんだろう?


地下に住んだことのある方、ぜひコメントをお寄せください。

2010/07/24

【 IN PARIS -Maori 3rd Exhibition- 】@吉祥寺



昨晩、Maoriチャンの個展に行って来た。
私は彼女の作品が大好きだ。天才だと思う。それくらい素敵で素晴しい写真を撮る。
いつか彼女の写真を大きく引き延ばしたパネルを家に飾りたい。

新しくなったwebsiteでは写真を使ったアクセサリーが購入できるようになった。
自分用、プレゼント用、どちらにもおススメ。

http://www.maori-tone.com

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『  In Paris  』
          -  Maori Third Exhibition -


■ DATE:     2010. 7. 15( 木 ) - 2010. 7. 27( 火 )
                              ( 21日(水)は定休日となります。)
            
■ PLACE:   無花果 ( Ichijiku )       
                 
■ ADDRESS:  武蔵野市吉祥寺南町 2-13-3 ユニアス祥南 101
 
■ PHONE:  0422.76.3510
 
■ HOURS:  12:00 p.m.  -  23:00 p.m.   

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2010/07/22

『素粒子』ミシェル・ウエルベック(ちくま文庫/野崎歓 訳)



 頭のスッキリしている時でないと読めない。もしそうでない時に読んだらまるでチンプンカンプンに終わってしまう。得意ではないフランス文学であることに加え、素粒子というタイトルからもわかる通り私の苦手とする類の言葉が溢れているわけである。じっくりと言葉を読み、その言葉が物語の中で何を意味し、どんな作用をもたらし、どう繋がっているのかを考えなくてはいけない。だからとても疲れる。
 生物学から始まって自然科学、原子論、哲学に至るまで、とにかく難しい。

 結論として、たぶん、唯物論を語っているんだと思う。そこには当然「愛」と「死」というテーマも絡んでくる。

 私は唯物論的に広く大きく物事を捉えられるタイプの人間じゃないから、分かるけど共感はない。
 Amazonのレビューで、「好き嫌いがはっきり分かれる作品。冷静・分析タイプに向いている」と書いている人がいたけれどまさにその通りだと思う。

 難しいとか共感はないとか言ったけれど、新しい発見というか新しい思考というかいつもの自分にないものを得るという意味で興味深かったし作品として面白かった。びっくりする結末だし、話の構成も展開も手法も素晴しいと思う。
 読み終わった時には「なるほどすごい作品だなぁ」と感嘆せずにはいられなくなる。

 ただ、物語の中盤は無駄にエロチックな描写が多いし、作品全体のトーンが暗いから(哀しい暗さではなく狂っていたり歪んでいたりする根の暗い不健全さのような暗さ)残虐な描写は吐き気がするくらい気分が悪いし、削除してもいい箇所も多くあるように思う。

2010/07/17

つけめん


以前に富山の黒醤油らーめんと白エビ塩らーめんのセットを12食も頂いて、一回食べたきりだったので昨日の夕飯はつけめんにした。
付け合わせは自家製叉焼、味付け卵、炒めたししとう、メンマ、海苔。


【叉焼の作り方】
 豚ロースの塊を凧糸で棒状に形を整えて縛り塩胡椒を揉み込んで、残っている香味野菜(今回は玉葱1/4と人参1/3。セロリとか生姜があればそれも一緒に入れるともっと風味が良くなる)を1cm角に切ったものと一緒に水から沸騰させて3分経ったら火を止めて蓋をしたまま粗熱が取れるまで放置する。
 醤油と煮きり酒と砂糖で甘辛いたれを作り、Ziplocのような袋に入れ、粗熱が取れた豚肉を漬け込む。(今回は黒醤油らーめんのたれに砂糖と醤油を足したもので代用。たれは甘辛でなくても好みの味で良い)
 冷蔵庫で半日〜1日漬け込んで出来上がり。同たれにゆで卵を漬ければ味付け卵も簡単に出来る。
 炙って酒のつまみにしても良し、叉焼を細かく切って茹でて細かく切った青菜と混ぜてごはんに乗せても良し、色々と使える。
 ゆで汁はキャベツやトマトなど好きな野菜を足し、味を整えて、水溶き片栗粉大さじ2+溶き卵を合わせたものを加えてたまごスープに。

2010/07/16

プラムの次はグレープフルーツ


プラムの時期が過ぎたから次はグレープフルーツ。7つで300円。これまた安い。

茄子とししとうの煮浸し

今が時期のししとうを使った簡単な1品をご紹介。




【 茄子とししとうの煮浸し 】


材料(4人分)
ナス3本、ししとう8本、かつお節適宜、ポン酢マイルド60cc、水40cc


作り方
1) ナスは乱切り、ししとうはヘタを種を取って縦半分に切る。


2) フライパンに油をひき、塩少々をしたナスを焼く。
   ※ごま油を少々加えてもいい


3) ナスに8割火が通ったらししとうを加える。
   ※ナスもししとうもあまり動かさずに焼くのがコツ


4) 火を止めて水とポン酢を加え、かつお節を加えて全体を混ぜる。


5) 器に盛り、冷蔵庫で冷やしたら出来上がり。

2010/07/09

しおり


読んでいる本にしおりがなかったので、作ってみた。
いくつか作ってみて思った。

" わたしの絵って青色が多いな。"


8月の縁縁の企画展で配布しようか、タダ?、どう置く?、と、考え中。

2010/07/08

最近ハマっているもの


 近くの八百屋で買うプラム。今回のは大ぶりで、ちょっと酸味が強くて甘みが少なかった。でも山盛りの2パックで300円だから我慢。この八百屋は何でも安くて量が多い。安いけど傷んでたりするし、そもそもそんなに量はいらないから滅多に利用しないんだけど、このプラムは最近ハマっている。






 このところ我が家の夕食はほぼ毎日これ。夏野菜のぶっかけそば or そうめん。


 【 夏野菜のぶっかけそうめんのレシピ 】


[ 材料2〜3人分 ]
 ・鶏ささみ1本 ・ナス2本 ・キュウリ1本 ・ミディトマト4〜6個 ・茗荷3個 ・大葉5枚 ・生姜1/2片・だし昆布5×5cm ・かつお節10g ・水700cc
 ・塩 ・だし醤油  ・ごま油


[ 作り方 ]
 1)出汁を取ってささみに火を通す。
   鍋に水と小さく切った昆布を加え火にかける。
   沸騰したら出汁用パックに入れたかつお節加えひと煮立ちさせ、火を止める。
   かつお節を取り、塩を降ったささみを鍋に入れ、蓋をしてそのまま冷ます。
   粗熱が取れたらささみを取り出し、手で割いてから鍋に戻す。


 2)出汁に塩とだし醤油を加えて、つゆに味をつける。
   後で冷やすので少し濃いめにしておく。


 3)具材を炒める。
   ナスは縦に4カ所皮を剥き、縦に4等分して1.5cm幅に切って、水にさらす。
   キュウリは縦半分に切って種を取り、さらに縦半分に切って、1.5cm幅に切る。
   トマトは縦4つ切り。茗荷は小口切り、大葉は細切り、生姜はみじん切り。
   フライパンにごま油少々を入れ、ナスを入れ、塩少々をふる。
   中火強でナスに焼き色が付くように焼く。
   茗荷と生姜を加え炒め、さらにキュウリとトマトを加えて炒める。
   トマトの角が取れてきたら火を止め、熱いうちに①の鍋に入れる。大葉も加える。


 4)鍋の粗熱が取れたらボウルに移して冷蔵庫で冷やす。


 5)そうめんを茹で、流水で洗い、しっかり氷水でしめ、水気をよく切る。
   冷蔵庫で冷やした器に麺を盛り、④をかけて出来上がり。
 

2010/07/05

『真夜中に海がやってきた』スティーヴ・エリクソン(筑摩書房/越川芳明訳)





 「人生って、自分の中で最も商品価値のあるものを切り売りしていくプロセスのことでしょ。知性にしろ、才能にしろ、カリスマ性にしろ、美にしろね。」 ( p43より抜粋 ) 



 『黒い時計の旅』を書いたスティーヴ・エリクソンの『真夜中に海がやってきた』を読んだ。
 この作品は『黒いー』よりも、一般的に表面的にいえば、ずっと読みやすい。私は止められなくて、しなくてはいけないことを後回しにしてずんずんと読んでしまった。とても興味深かったし、すごくおもしろかった。

 人生における信仰(信念)、生と死、終わりと始まり、男と女、親と子、世界共通の誰にもあるあらゆるものを含んだ話だと私は思う。東京歌舞伎町から始まり、アメリカ、イギリス、フランス、様々な国と場所が出て来る。世界中の歴史や歴史的事件も出て来る。人種も様々だ。

 アポカリプス(黙示)のカレンダーに翻弄される居住者と、アポカリプスの地図に取り憑かれるカールと、カオスとアポカリプスの中心である夢を見ないクリスティンと、居住者とクリスティンに繋がるその他大勢の登場人物たちが、複数の視点からあらゆるものを含んだ人生について語り、"覚醒の瞬間"(別の言葉で言うとミレニアムないしは夢)を経て自らを救済しようとする。
 
 無駄な文章なんてひとつもないくらいすべての文章がすべての文章に繋がっているような作品だった。
 エリクソンは天才だと思う。