2011/10/31

ドライフラワー





ドライフラワーでオブジェみたいなのを作って、玄関に飾ってみた。
秋冬らしくていい感じ。


ユーカリの葉はすごくいい匂いがする。アンティークの雑貨屋さんのような匂い。





2011/10/30

ウェディングドレスを着ました

10月22日にウェディングドレスを着て、友達のフォトグラファーのMaoriちゃんに写真を撮ってもらった。


やっぱりMaoriちゃんの写真は、普通の人が撮るのとは違う。
色みとか線とか、他の人の撮ったのと並べるとすごく違う。
お願いしてよかったなぁ。


その写真のいくつか ↓ 




























Maori  web site  www.maori-tone.com


2011/10/25

いしいしんじ『四とそれ以上の国』(文藝春秋)




この本のレビューで、ある人が
「『ポーの話』以降の模索の先の一冊、という気がする。(略)うーん、そっちにいくのか。」
と書いていた。私も同感。

私は『ポーの話』は好きだった。でもこの『四とそれ以上の国』は模索の一冊という感は否めない。
『ポーの話』では全体的にファンタジーと清廉さでまとまっていたのに対し、『四とそれ以上の国』は不思議設定の世界と現実感的な描写がちぐはぐな感じがした。
ファンタジーと清廉さを脱却しようとしているのが伝わる。より人間くささを出そうとしているのが伝わる。
だけど、それが、私としては私の好きないしいさんではなくて残念だった。読むのがしんどかった。

私はいしいさんの物語を読むとパウル・クレーの絵を思い浮かべてしまう。
美しい様々な色彩を感じるし、物事を形どおりに描かないという部分がそう感じさせるのかも知れない。
何が描かれているか見えるのではなく、感じる作品。

現代社会の細事による感情じゃなくて根本のところの感情がいしいさんの作品にはある。
現実社会で生きている私たちじゃなくてもっとずっと太古の人間の有様のような、そういう人間の本質の世界を感じる。しかも人間の善の部分。

この『四とそれ以上の国』はこれまでのいしいさんに人間の血なまぐさい部分を少し足したような作品だと思う。

『四とそれ以上の国』は『塩』『峠』『道』『渦』『藍』という5つの短篇から成る四国を舞台にした本。
短篇なんだけれど、四国という繋がりによって長編のような感じもする。
私はとくに『道』がしんどかった。

やっぱりいしいさんの作品なら『ぶらんこ乗り』『プラネタリウムのふたご』がいい。

安岡章太郎『ガラスの靴・悪い仲間』(講談社文芸文庫)



話の筋も表現も「うまいなぁ」と、思った。大衆万人向けだなぁとも思った。生活という現実そのものを感じた。
そして、そういうまるまる現実そのものみたいな小説って案外ないよなぁと思った。(ただ私がそういうジャンルの小説を読まないだけかも知れないけど。)

絵でも小説でも美しく描きたくなったり、想像的なモチーフを描きたくなったりしてしまうものだと思うのに、安岡さんの物語にはそれがない。ただ人間が生きている。リアルな人間の生活がありありと在る。

どの短篇の人間も、流れるまま、主張せず、待ち、決定的な場面を避ける。
現実を生きる人間というのは、日常というのは、案外そういうものであると思う。

私が好んで読む本はどちらかというと形而上学的なものが多いから、安岡さんが新しく感じた。
とくに『宿題』という男の子が主人公となる話は強烈だった。終わり方にゾゾゾとした。
『陰気な愉しみ』の筋も主人公の感覚もそう描くのかと感心した。

2011/10/14

野呂邦暢『草のつるぎ』(文春文庫)




思った以上にしんどかった。
読み始め、というか出だしは、すごく " お、いい感じの文章 " と思ったのだけど、読み進めていくうちに徐々にしんどくなっていった。
この作品は作者が自衛隊に入隊していたことがありその経験を物語にしたもので、夏の九州と冬の北海道を舞台とした2篇から成っている。
仲間や上司 ( ? ) が沢山出てくる。主人公の「ぼく」は、ただの東海ではなく東海二士であり、他にも一士、士長、二尉、二曹などなど様々な階級が出てくる。
当時の ( 昭和30年代の ) 自衛隊の様子や社会の様子はよくわかるし、風景描写も人物描写も綿密で詳細で素晴しい。
ただ、私にはそれがしんどかった。ちんぷんかんぷんとまでは言わないけれど、もっと主人公の行動や視点から感情が見えて欲しかった。もちろん主人公の心と風景ないし行動の描写がリンクする場面はたくさんあるし、ほとんどがそうなのだと言われればそうなのかも知れないけれど、それでもやっぱり私の内ではただの出来事の描写になってしまうところが多かった。
だから " つまんないなぁ " と思ってしまう時が何度もあって読み終えるのにだいぶ時間がかかってしまった。
おそらく、自衛隊のことを何にも知らない男性だけの共同生活と無縁な女性ということが大きく関係しているのだと思う。

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 【 初出一覧 】
  草のつるぎ 文學界 昭和48年 12月号
  砦の冬   文學界 昭和49年   3月号
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